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大阪から関東に左遷されたあほんだらの自転車旅行記

美しい台湾(環島)一周サイクリング10日目 瑞穗~花蓮

 
サイクリングには思考を冴えさせるロジックが組み込まれている。
脚と筋肉を活動させることで交感神経が働き、変わらない風景が余計な情報を持ち込まない。
考え事や、ブログの内容の文字化など驚くぐらいに捗る。
だが、ひと段落するとすっぽりと抜け落ちる。
 
3/10 瑞穗
 
明朝7時半、けたましく鳴り響くアラームを黙らせると、ビタビタビタァ!
と打ち付ける水音がカーテンとガラスウィンドウを隔ててなおクリアに聞こえた。
外を見るまでもなく厄日であることを直感する。
 

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私は嘘やヤラセが嫌いなのでハッキリと言うが花蓮まで輪行した。
つまりこの旅の70kmを丸々ショートカットすることとなる。
 

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まぁしかし全く漕がないのもどうかなと思ったわけで、13kmほど漕ぎ端穂駅までは濡れながら行くことにした。
ずぶ濡れになり駅に着いたのが9時半、しかし次の電車の到着は2時間半後であった。
 

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そういえばなんやかんやで台湾の鉄道に乗るのは初めてである。
70kmもの距離を快速で行くのだが、料金は500円もしなかった。やはり交通インフラの安さは評判通りである。
 

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そして快適性の悪さも前評判通りであった。
揺れるのなんの、ドア近くに立っていただけだが何度も後頭部をガンと壁にぶつけた。
 

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高速で流れていく外の風景に目をやる。本来今日自分が走るはずだった道である。
詳細は不明だがやたらと緑が多かった。いったいどんな道を走る予定だったのだろう。
 
疲れた移動を終え降り立った花蓮岐阜県高山駅に似ていた。
腹の虫が鳴っていたのでパン屋へ。
 

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このネギを乗せたパンが台湾のパンでは最も美味しかった。
 
ドミトリーに荷物と自転車を預けひとっぷろ浴び、もう一度外に出るとまだまばらに雨滴が屋根から浸っていた。
 

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近くに本屋さんがあるそうなので行ってみることに。屋根を意識した徒歩ならそこまで濡れない。
 

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日本で売っている書籍の翻訳版や、日本の観光情報雑誌などがよく目に付いた。
観光雑誌では今月は三重県を推していた。
渋いチョイスだ。
 
 

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変な知識持った台湾人を送り込むのやめてもらえないかなぁ。
 
本日はここまで
 

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美しい台湾(環島)一周サイクリング 9日目 台東~瑞穗

 
台湾の市街地を歩いていると時折パン屋の香ばしい匂いが鼻腔をくすぐる。
割と遅い時間まで灯りが灯っている。
こちらにきてからは夜パン屋でいくつか買っておき、次の日の朝コンビニで牛乳を買い昨日買ったパンを流しこむというのが習慣になりつつあった。
 
 
 
3/8  台東
 
今日ほど起き上がりたくない日はそうそう無い
体の節々が悲鳴を上げ、可能ならば12時くらいまで寝ていたかった。が、そう言うわけにもいかない。
 

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ここから最も近い都心が200km弱離れた花蓮である。
ただ、この状態で200kmを1日で走破できるわけもない(過去には普通に1日200kmをザラにやってたが)ので2日に分けることになっている。
今では大阪でこのスケジュールを組んだ自分を褒めてやりたい。
 
Googleで本日の天気を確認する。
天気は晴れや雨ではなく「激しいにわか雨」と出ていた。今日もヤバそうだ。
 
 

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とは言え現在7時半台東市街地、覆われた雲の間から陽が射している。
その調子で今日はよろしく頼むよ。
 

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9号線でしばらくは内陸をえぐりながら北上していくことになる。行くての左右を巨大な山岳地帯が挟んでいる。 
10kmほど走り市街から遠ざかると後ろタイヤの空気がベコリと抜けてきていた。パンクか…ちょうど視界の先にスピリチュアルな寺院があったため、その空間でパンク修理を行う。
そして今回使うチューブはラス1であり、次パンクすればおしまいである。
 

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タイヤレバーで格闘していると、徒歩で台湾1周しているというヤバめの人と出会った。
若く見えるが私より5歳上である。
どういうなり行きかパンク修理を手伝ってくれることに。パンクの定番ともいえる小さな針がタイヤを貫いてチューブに突き刺さっていた。
そしてその針が異様に小さく私は指で取り出せないでいた。すると相棒ことその台湾人はちょっと待っててとペンチを取り出した。
何故持っているのだというツッコミは置いておき有難くペンチを拝借。すんなり取れた。
彼との出会い無しでは針を摂取することは難しかったかもしれない。
 

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そんなことをしているとポツポツと降り出してきたようだ。
走ってたら晴れるだろうという楽観的思考で雨の中、田園地帯を駆ける。
とりあえずチューブを新調したかったが、レンタサイクル屋はあるものの、自転車ショップはこの辺一帯には無いようだ。
しばらく濡れながら走っていたが徐々に雨脚は弱まって行き、途中からは完全に止んだ。ただ雲はまだ暗く、いつ降るかは正直予想がつかない事態であった。
 

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ゴジラが破壊していったような地を横目に天気と旅の行く末を憂う。 
 

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肉味噌を載せた混ぜそばに喰らいつく。
台湾で食った中では1番うまい麺を使っていた。
 

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道中にある六十石山、季節がミートすればご覧のような金針を拝むことができる。
もし見れずとも標高900mから見られる景観は良きものになるだろう。
 

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本来なら上る予定だったが
もう一度天気予報を見ると「強い落雷と雨」とあった。命に関わりそうなので今回は諦めることにした。
 

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代わりにといってはなんだが赤科山に登ってみた。
ただ、雨が一粒でもふり次第帰るという条件付きである。
 

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序盤から15超え勾配のえげつなき坂が続く。
が途中からは穏やかになり、アウターでグイグイいける。7キロ登ったところでポツポツと、落石も多そうなので引き返すことにする。
 

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のどかな町だ。
北の国からを彷彿とさせる。
 

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今回はドミトリーではなく民泊。それも一部屋貸切である。
 
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美しい台湾(環島)一周サイクリング 8日目 墾丁~台東

 
風はその日のサイクリングを左右する。ローディにとって風向きとは最大の助太刀にもなり得るし、最恐のボスともなり得る。
知り合いのおっさんに「俺はサイクリングのとき西から東しか行かん」という奴がいる。
理由は東から西は逆風になる、逆風で走るくらいなら走らんほうがマシや。というものである。
 
 
3/8 墾丁
 

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さて、ほぼ海沿いに台東を目指す。
距離としては120km程度だろうか。アドバンスな条件なら怖くない数字である。
 
風は相変わらず吹き荒れる、むしろ勢力を増しているようにも思えた。
雲はどんよりと暗さをも孕んでおり、いつ降り出してもおかしくないような雰囲気であった。
朝七時に暗いドミトリーから片足出した瞬間に不穏ななにかを私は感じとった。
 

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走り始めて思ったのが全く速度が出ない
疲労、風諸々あるが少しずつ勾配が増しているのだろう。序盤からハードである。
写真はないが開始10kmほどで満州という場所に出る。
それ以降のコンビニはかなり先になるので補給はここで入念に行っておくべきである。(遺言)
 
 
朝食と補給を済ませて私は地獄へと巣立っていった。
まずこの26号は内陸を抉っているのは地図を見れば明白だが、そういった道は例外なくかなり登らされると思ったほうが良い。
高湿度による出汗が止まることを知らない。
 

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長かった26の山路を下りると海岸線沿いの平地へ。
喜びは強風と共に吹き飛ばされることとなる。
 

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面白いように進まない。
ペダルは鉛のように重く、息は絶え絶えになりながらジリジリと芋虫のように這う。
休憩がてら写真を撮ろうにも自転車が風により安定して立たないので問題外であった。
晴れて風が安定していたらたら気持ちいいんだろうな。
この時はそんな潤沢な考えもできた。
 

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しばらくのっそりと海岸線を走っているとなぜか
緑色の石畳の建造物が多く見受けられた。
年期もかなり入っており、緑に囲まれた緑の建造物はなかなか趣があった。
なんだこれ写真に撮っておこう(パシャ)
 
その直後にすぐそばにあった赤看板に目が行った。
 

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Jesus!!!!!

 

自分が消される前に写真を消すことにした。
 
しばらく左は台湾の軍用基地を右は天気の悪い海傍目に走ることになる。
というか、サイクリングロードにこんな国家的機密事項が組み込まれているのもどうかと思うが。
 

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軍事ゾーンを抜けると再びアップが始まる。
最初は上から海見れるじゃんとお気楽に登っていたが、ポツリポツリと冷たい雫が肌に触れる感触にゾワリと悪寒が押し寄せた。
ここで降られるのはマズすぎる。
 

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ポツポツポツとビートが細かく刻まれ始めたと同時に偶然レストランに遭遇。
雨宿りついでに腹も満たす。もう11時半になろうとしているが進捗は非常に芳しく無い。何故ならヒルクライムと逆風平地しか来ていないからである。
距離が稼げているわけもなく疲労感だけは一丁前であった。
 

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美味くも不味くもなくただただ肝臓がしんどい飯を平らげると、雨はポツポツからパラパラへと弱体化していた。
 
走ってるうちに止むか?と安易な考えで飛び出す。
人間は時に「こうあってほしい」という無意識の願望により、冷静な判断力を失い楽観的思考の愚かな選択をする。
さらに標高を増していくとパラパラ雨と温度で濃霧が生まれ、視界をシャットダウンしていた。
 

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9号線への案内。
9号に乗れば登ってきた分下りがあるはずだ。心に光が差す。
 
が、強くなる雨脚がそれをも洗い流して行った。
もう完全にびしょ濡れなので濡れることに関しては諦めた。そして9号に入っても登りは続いた。
ダダぶりの中小さなギアを回しチビチビと関節をすり減らす。もはや修行である。
風でファサファサと両翼の並木が揺られる度、枝の葉溜まっていた泥水の塊がバケツをひっくり返すように私に降りかかった。私が何をしたと言うのだ。憤りさえも覚える仕打ちに身体が熱くなる。しかしそれも打ち付ける冷たい雨が急激に身体を冷やすことで解決して行った。
 
雨天ライド体の体温を下げる原因としては足からが基礎知識だ。足の体温を奪われると体全体が冷えパフォーマンスも落ちる。
故にビニール袋で両足縛ったり等色々雨天ライドでは工夫があるらしい。
 
4kmほどさらに登りが続くとようやく下りへ。豪雨の中一気に駆け下りる。
泥水が跳ね顔にかかることにも抵抗は無くなってしまった。まさに泥水をすすりながら走る。
 

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降りきると久し振りにコンビニ等のある市街地へと辿り着いた。ずぶ濡れのままイートインで休憩していると雨が一時的に挙がった。
 

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再び海岸線を走ることになる。
 
多少の風はあれど午前ほどではない。
もしかしたらいけるかもしれない。僅かな希望を垣間見た。
 
のも束の間、前方から槍のように打ち付ける雨が再び勢いを増し私に襲いかかった。
 

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たまらず最寄りの駅内に避難する。
外の様子を見た限りだと降り止む気配も当時は無かった。
電車を使おう。晴れやかな表情で決断する。
台東まではのこり40kmほどだが、この天候の中を行くガッツはない。
 
台湾の電車賃が安いと言う噂はどうやら本当で、40kmの道のりの運賃が360円ほどであった。さて、次の電車は何分だろう。そう思いたって時刻表を見た私は愕然とした。
 
最も早い便が4時半だったのである
現在14時半、つまりこのこじんまりしたホームで2時間も待たなければならない。
溜まっていた記事でも書いて時間を潰すかと思っていた矢先、外の音がピタリと止んだ。
 

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どうせまた降るんだろう、そう思いながらも私は希望を捨てきれずにいた。
それに2時間待つのであればどうせなら進んでおこう、また降ればその近くの駅で電車で行くことにしよう。
そう思うと体は軽く、再び海岸線9号を走り始めた。
 

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轍を滑走するたびに跳ねる水溜まりが脚にぶっかかる。海岸線とは言いつつもかなり高い位置まで登る。
日本では自動車道のような道をこんな二輪で走ってもいいのか?
圧巻の景色と若干の高所恐怖症の二律背反で揺れながらペダルをグイグイ回していく。すぐ横の柵が不甲斐ない上、すぐ左を結構な確率で大型車が通るため恐怖が若干優っていた。
 
 

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この道は天竺へとつづいているのだろうか?
空の海の狭間に吸い込まれていくような神々しい道路にそんな詩的な感想さえ生まれた。
空は相変わらず雲に覆われていたが降り出す気配は無かった。
 

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30kmほど走ると温泉地で有名な知本かつ台東市街地内へ到達。
 

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その中にあるこちらが今回の宿泊先。
おそらく今日が台湾旅行中最もハードで気力をすり減らした日だったろう。
シャワーを浴びてラフな格好に着替え、ベッドにバタンQしたい気持ちをグッと堪える。
まずは自転車を拭いてやらねば。いつもありがとうな、今日は疲れたなありがとう。
そう声をかけながらタオルでへばりついた土砂を拭いてやる。
 
ドミトリーの主はその様子を気味悪そうに遠目から見ていた。
 

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本日はここまで
 
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美しい台湾(環島)一周サイクリング 7日目 高雄~墾丁(最南端)

 
私が景観の良い場所にサイクリングする際は大抵天候が荒れる。
雨男なのだろうか、というよりは日頃の行いの方が大きい気もする。
 
 
3/7 高雄
 
台湾の天気予報は当てにならないと聞くが、Googleで台湾天気と調べると、そこにはしばらくの間雲と雨のマークが羅列されていた
本当に当てにならないことを願う。
 

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今回は高雄から最南端まで
とりあえずは墾丁を目指すこととなる。
 

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ドミトリーがある17号線を使いひたすら南下していくのだが、朝7時半の台南、異常な原付の多さだ。
長い信号待ちでは誇張なしで70台はゆうに超えていた。
排気ガスにまみれながら原付との駆け引きが続く。
 

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高雄の空港を通過したあたりでは市街地の脱却と共に原付の数も減っていった。
少しホッとしつつ天気を憂う。
如何にも雨降りまっせと言わんばかりの灰色がかったどんよりとした雲にいかに雨を回避するかではなく、いかに雨が降るまでに距離を稼ぐかに意識をシフトさせる。
いつもよりペースを上げペダルを踏んでいく
 

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50kmほど走ると17号から1号線への合流。久しぶりにオーシャンビューを眺めながら風を切ることができる。
 

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横なぎにかなりの強風が吹いていた。
 

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走りやすさも良く交通量もそこそこである。
左手には山、右手には海。天気以外は最高の環境にある。
 

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ただそんな天気だが、高雄ほど悪くはなく復調の兆しを見せていた。
墾丁への案内が出現。地図で見た限り本当に何もない地だと思っていたが、コンビニもまぁまぁな頻度であるため特に困ることはなかった。
 
海沿い特有のアップダウンを楽しみたいところだったが、ここに来て異常な強風が吹き荒れた。左右前後と目まぐるしく私を翻弄する。
風の強さでいうと稚内宗谷岬のアレレベルと思って良い。
進まないどころではなくハンドルはブレ、後ろからはひっきりなしに大型車が来る。デンジャーである。
暴風はとどまることを知らないが、雲は少しずつ薄れていた。余裕が出てきたので休憩ついでにカメラを構えたりなどしながら行く。
 

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風とうまく付き合いながら遂に墾丁国家公園にまで運んだ。
最南端位置には最南端碑なるものがあると聞く
 

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なので国道を外れ脇道をグイグイと登っていく。舗装がガタガタの急斜面を下ると駐車場に出る。
 

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ちょうど自転車なら通れそうなスペースが空いているがこれは自転車でも入って良いということなのだろうか。しばらく右往左往していたが、この度何百回目かのエクスキューズミー節を利かせ詳しそうなおじさんから「ok.ok」の承諾を得た。
 

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500mほど自転車を押して歩くと、静寂に満ちた空間が一変、飛沫の轟音と人々の喧騒が微かに最南端への距離を私に伝えていた。
 

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人の盛り上がりとスペースの広さが比例しておらず、そこだけ異常な人口密度を誇っていた。写真撮影は無秩序であり、常に誰かが写り込んでいる状態
来て達成感に浸ったのもつかの間、早々に立ち去りたい欲が蒸し上がってくる。
 
 

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目を離した隙に勝手にパクられた。
 
少し怒った表情で注意を促すと笑いながら返してくれた。
 
何はともあれ無事でよかった。災害だと思うしかない。
 

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人が少なくなった時を見計らい愛車と私の写真を撮ってもらった。
 

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さて、ここからは台湾折り返しである。
まずは13kmほど離れたドミトリーに向け歩みを進める。暴風吹き荒れる中ゆったりとした上りが私の行く手を拒む。
右手に駐車場が、どうやら龍盤公園と呼ばれる景観地だそうだ。
風で飛ばされぬよう自転車を倒しておき、徒歩で向かう。
 

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待っていたのは大地と海と空の力強さ、ただそれだけであった。
自然って強いんだ。わかりきったことではあるがそれをまざまざと強くなりゆく風と共に私に叩きつけた。
素晴らしい場所だ。
日本に売っている台湾ガイドブック、何故ここを載せない?
 

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▲激風で立っているのがやっと
 

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そしてこの折り返しの26号線龍盤公園を筆頭に圧巻の景色であった。
台湾での車のCMにはココがロケ地として使われるんだろうなと思えるほどに。
やんごとない風に巻かれながらも時折自転車を止め、カメラを構えてた。
東台湾最高。
しかしまぁ雨が降っていなくて良かった。この風と雨ではもはや台風と相違がない。(フラグ)
 

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今回泊のドミトリーへ。洗濯機に近くに売店にと設備は充実。名前にサーファーが付くくらいなのでサーフィンでの利用が多いのだろうか。
この風であるから故、当然のように海は荒れまくっており、こんな時にサーフィンする奴はアホなのかと心で嘲笑していた。
そのアホとすぐに対峙することとなる。
 
とりあえず適当に荷物を置きシャワーを浴び、着替えた後、ミネラルウオーター片手にソファーにドカつと腰を下ろし、ようやく心の張りを緩める。
自転車旅人ならこの感覚がわかるはずだ。もう後はやることなく寝るだけのアレだ。
 
するとロビーにもう1人の影が。若い女macを開きFacebookをスクロールしていた。
 
「you are that's room?」
 
私と同じ部屋を指差しながら聞く。
そうですよとの節の回答。
 
「yeah, I'm same room 
  my mane is ◯◯
 from Japan. nice to meet you」
 
こっちに来てからサラサラと日本語を喋るように英語が出てくるようになった。大卒で良かったと最近常々思う。
 

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台湾らしいその女と握手したのち、一人で飯へ。数は限られていたが台湾料理に飽きてきたのでハンバーガーを食べに行くことにした。俺は食いたいものを食う。ただそれだけだ。
 
帰るとさっきの台湾女とばったり
 
私の自転車を指差し
女「It's your bicycle?
 
俺「yes. It's mine」
 
女「wow...It's beautiful...」
 
俺「you are more beautiful」
 
女「HAHAHA...thank you(足早でどっか行く)
 
 
こんな夜景より君の方が綺麗だよパターンは台湾では通じないようだ。
日本でも通じたことないけど
 

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本日はここまで
 
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美しい台湾(環島)一周サイクリング 6日目 台南~高雄

 
今回の旅は日経コンビニの存在がカギを握っていた。
リスケの際も近くにコンビニはあるか?あと何km走ればコンビニかという考えが必ずあった。
もしほかの国なら・・・本当にどうしていただろうか。
 
 
3/6  台南
 
 

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台南から高雄
7時半に出発し距離としては40〜50km程だから午前中には着くだろうと踏んでいたが市内に入ったのは12時半であった。
 

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コンビニに入ると見慣れた面が。
綾瀬はるか嬢ではないか。
 

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言っちゃ悪いがへんてこな建造物が多い。
奈良の大仏だって他国からはそう思われているのかもしれない。
 
 

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蓮池潭風景區
伝統的な観光地となっており、高雄といえばこの虎と龍のこの風景がフューチャーされる。人は思っていたよりも少ない。
龍から入り虎から出ていくのが礼儀とされているのでとりあえず龍から入り、ぜえぜえと息をあげながら塔の階段を登っていく。
 

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龍が寺を食べようとしているようには見えないな。
 

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高雄市街が遠目から伺える。
横では外国人カップルが貪るようにケツを揉みしだきながらキスをしていた。悲しいので去ることにする。
 

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昼飯はクロワッサン等のパンとコンビニで購入した牛乳。生地を噛み砕きながら牛乳で流す。うまい牛乳。
台湾に来た際はコンビニで牛乳を買って飲んでみてほしい。牛乳通である私をも唸らせた功績は大きい
私がこの端穂の地を踏みしだくことになろうとは、この時はまだ知らなかった。
 

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寿山情人観景台
さらに10km走り丘をヒルクライム。その距離は2kmもなくスッと登りきれるだろう。
高雄が見渡せる展望台にたどり着く。
 

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労力もさほどかからないため一見の価値はありだ。
ちょうど日本人を乗せた観光バスが止まっているところであった。
写真撮ってくださいと声をかけてみる。
 

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(へったくそだなあ・・
これで私を入れて I LOVE になっているはずだ。
 

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次にやってきたのは麗島站鉄
地下鉄のホームである。切符は買わずに入れる。
世界で二番目に美しい駅とまでアメリカで言われているそうだ。写真映えは確かにする。
 

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靴屋が沢山並ぶ通り。
今履いているシューズがゲロ臭いので捨てて新しく安いモノが欲しい。
色々見たがやはり品番をググっても出てこないヤバそうなやつか、正規品だがAmazonの方が安いモノの2択に別れた。
 

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結局ここでの購入は躊躇し、はちみつれもん的な飲み物と肉まんを両手に持ちながら街を練り歩いた。
 
別途良さげな店があったのでこちらでadidasのモノを購入した。converseのオールスターが2900円という安さ。パチモノかもしれないがこんなに精巧なパチモノならそれで充分だろう。
 

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台湾料理を食う気になれなかったので庶民派イタリアンに入った。
台湾料理に飽きてきたくらいに食べるイタリアンは涙が出るほど口に馴染んだ。
皮肉にもこの旅で1番美味しい食事となった。
 
腹も写真も満たしたので今回のドミトリーへ。3Fのみとなっている日本のネカフェのような珍しい作りとなっている。
 

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本日はこれでおしまい
 
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美しい台湾(環島)一周サイクリング 5日目 嘉義~台南

 
 
 
3/5 嘉義
 
携帯を取ると朝8時と表示されていた。
昨晩のアルコールと0時まで起きていたのがたたった。
自転車旅比で朝8時起床は寝坊である
 
チェックアウトを済ませ空を仰ぎ見ると雲が覆っており、多湿度と温い気温が私の汗出を誘った。
 

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本日は台湾南部最大の都市台南
 

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80km程なので特に気張ることはないのだが朝食と共にエナジードリンクを補給。
なんの味かは全くわからないが中々イケる。原材料から判断しようにも中国語なので理解できなかった。
 
鼻歌を歌いながら原付に紛れ台南市内に入る。
 

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ハエがブンブンと飛び回る中弁当をついばむ。
このソーセージ少し甘みが強めだがなかなかイケる。実はソーセージやベーコン等の加工肉には発癌性があることが医学的に証明されているようだ。
 

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暫く車の多い市街地を抜けると台南駅へ、とりあえず重い荷物を降ろしてから台南を走り回ろうという算段なので今回泊まらせていただく「はむ家」へ。
 

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25.6℃、湿度73%、これは汗だくにも合点が行く。
 

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はむ家は入り組んだ路地の奥にひっそりとたたずむ。オーナーは日本人であり、宿泊客もほぼ日本人である。
何日かぶりの日本人との日本語のコミュニケーションに少し肩の荷が降りる。
 

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美味しいかき氷の店があるということで行ってみた。ごちゃ混ぜミックスを注文。(何故か日本語が通じた)
めちゃくちゃ旨いが量が多い。
と思って後ろを振り返るとカップルが2人で仲睦まじく食っていた。
2つの意味で頭がいたい。
 

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氷で腹一杯なので少し脚を動かす。
台湾でよく見受けられる寺だ。郊外を走っていても市街を走っていてもチラチラと目に入る。
 

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牡蠣のオムレツ
名前だけで美味しいことが確定しているのだが、このタレが旨い。
台湾は牡蠣料理がぼちぼちあるため、牡蠣好きはこの漢字さえチェックしておけば問題ないだろう。
 

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牛肉麺の海老が入ってるやつ。.
台湾に来て牛肉麺は何回か食べたが私の口には合わない気がする。特にこの醤油ベースのこの面の形状のものは。日本でいいラーメン食い過ぎたから舌が肥えてしまったのか?
 

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ガッツリ飯食った後は甘いものというのは昔からの決まりである。
イチゴラテをすすりながらハム家と戻った。
台湾はこの手のジュース屋さんが非常に多く、逆に自販機をあまり見ない。
 

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本日はここまで。
 
 
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美しい台湾(環島)一周サイクリング 4日目 日月潭~嘉義

 
 
未だに湖を見ると「巨大生物が眠っているんじゃないか!?」と妄想を駆り立ててしまう。
海にもない、川にもない。
湖は何かそういう浪漫のようなものを漂わせている。
 
 
 
3/4  日月潭嘉義
 

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本日は日月潭を散策した後、嘉義
 
目を覚ますと酷く喉の渇きを覚えていた。このドミトリーの部屋は6人部屋にも関わらず客は私込みで2人であった。
先日のように騒がしいよりは遥かに良い。
 

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サイクルウェアに腕を通して早く支度を行う。
そして忘れてはいけないのはルブ垂らしだ。ところどころチェーンの錆を見てしまい朝から憂鬱になる。
 

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標高1000mにある神秘。
私の心とは打って変わって空は澄み切っており、湖は朝日の光をうつし煌めきを放っていた。
 

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湖側を走るといろいろと映えそうな場所へ。
なぜ日本の台湾ガイドブックはこんなにも神秘的な場所を載せずに訳の分からん場所をプッシュするのだろう。
絶対に来るべき場所だ。
言った私が断言する。
 

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少し登った場所にたたずむモダンな造形の建造物は日月潭の観光案内所である。
朝早かったので開場こそしていなかったが、撮影スポットとしては満足であった。
 

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21号線に乗ると標高700mから一気に駆け下りる。
景色も路面も良く、それは頑張って駆け上がってきた自分へのちょっとしたご褒美のように感じた。
 

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降りきるとコンビニや飲食店などがならぶ小さな市街へ、3号線を使って西へ向かう。
速度も30後半を出し順風爛漫に進める。
 

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道中これぞアジアだなといった下町感の漂う市街地を経由し再び1号線への合流を図る。
見慣れたサイクリングロードの標識を確認し嘉義へとスピードを出す。
おやつ代わりに台湾に来てからも結構な頻度で目にしていたスターバックスへ。
 

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抹茶フラペチーノを頼んだつもりが、店員から手渡されたのはアチアチの抹茶モカであった。
汗を拭いながら甘ぬるい液を胃に流し込む。
 

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早い出発と距離故にまだ明るい内に嘉義へと到達することができた。
早速泊まる予定であったオレンジホテルのドミトリーにチェックインを済ませる。
時間にゆとりもあるので荷物を一眼だけにし、嘉義市街を散歩。
 

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ここが嘉義で最も大きな夜市になりそうだ。
空はまだ明るいため本来の屋台の活気とは少し遠いようだ。
 

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さらに散歩すると、森林浴に適したような公園であったり大きな学校などが見受けられた。
 

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夕暮になると学校終わりの学生や若者で夜市も盛り上がりを見せてきた。
ナンパにはいい場所かもしれない
 

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牡蠣とホルモンっぽい肉をぶち込んだラーメン。
ニンニクが効きまくり味に強いパンチを生んでいる。ビールをくれ。
小籠包も頼み、このラーメンにぶちこむとワンタン麺ぽくなり良い。
 

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口の中が甘味を求めていたため、日本では絶対に買わなかったであろうタピオカドリンクを買ってみることに。
黒ごま系スイーツには目がなく、それがあったので買うことに。
ネオンがギラめく市街で風に揺られながらジュルジュルと太めのストローでタピオカを吸う。
もちもちとした感触が甘い餅のようで旨い。
 
飲みながらオレンジホテルに戻りシャワーを浴びたりこの文章を書いたりと色々としていたらあっという間に10時へ。眠さもあったが夜食欲しい欲も湧いてきたため再び夜の街へ。
 

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この時間にこの噌肉飯は反則だろう。胃にかき込んで空になった器をドンと置く。謝謝と言い次のメシへ。
 

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七面鳥を切ってパンに挟みペッパーとソースをかけにたもの。
ビールと一緒に食べようと思い立ちコンビニでビールを買いロビーへ。
 

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かなりビターな味、甘い系の食べ物と飲みたい味だ。
酒が回ると睡魔が押し寄せてきた。時計を見ると12時である。
ドミトリーは私1人であった。
明日もいい旅にしたい。
 

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▲台湾の日常風景
 歩道に列を成す2輪
 
本日はここまで。
 
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