AHONDARer

大阪から関東に左遷されたあほんだらの自転車旅行記

美しい台湾(環島)一周サイクリング 7日目 高雄~墾丁(最南端)

 
私が景観の良い場所にサイクリングする際は大抵天候が荒れる。
雨男なのだろうか、というよりは日頃の行いの方が大きい気もする。
 
 
3/7 高雄
 
台湾の天気予報は当てにならないと聞くが、Googleで台湾天気と調べると、そこにはしばらくの間雲と雨のマークが羅列されていた
本当に当てにならないことを願う。
 

f:id:smilechiruchiru:20190403144642p:plain

 
今回は高雄から最南端まで
とりあえずは墾丁を目指すこととなる。
 

f:id:smilechiruchiru:20190403144817j:plain

 
ドミトリーがある17号線を使いひたすら南下していくのだが、朝7時半の台南、異常な原付の多さだ。
長い信号待ちでは誇張なしで70台はゆうに超えていた。
排気ガスにまみれながら原付との駆け引きが続く。
 

f:id:smilechiruchiru:20190403144920j:plain

 
高雄の空港を通過したあたりでは市街地の脱却と共に原付の数も減っていった。
少しホッとしつつ天気を憂う。
如何にも雨降りまっせと言わんばかりの灰色がかったどんよりとした雲にいかに雨を回避するかではなく、いかに雨が降るまでに距離を稼ぐかに意識をシフトさせる。
いつもよりペースを上げペダルを踏んでいく
 

f:id:smilechiruchiru:20190403145055j:plain

 
50kmほど走ると17号から1号線への合流。久しぶりにオーシャンビューを眺めながら風を切ることができる。
 

f:id:smilechiruchiru:20190403145157j:plain

 
横なぎにかなりの強風が吹いていた。
 

f:id:smilechiruchiru:20190403145305j:plain

 
走りやすさも良く交通量もそこそこである。
左手には山、右手には海。天気以外は最高の環境にある。
 

f:id:smilechiruchiru:20190403145356j:plain

 
ただそんな天気だが、高雄ほど悪くはなく復調の兆しを見せていた。
墾丁への案内が出現。地図で見た限り本当に何もない地だと思っていたが、コンビニもまぁまぁな頻度であるため特に困ることはなかった。
 
海沿い特有のアップダウンを楽しみたいところだったが、ここに来て異常な強風が吹き荒れた。左右前後と目まぐるしく私を翻弄する。
風の強さでいうと稚内宗谷岬のアレレベルと思って良い。
進まないどころではなくハンドルはブレ、後ろからはひっきりなしに大型車が来る。デンジャーである。
暴風はとどまることを知らないが、雲は少しずつ薄れていた。余裕が出てきたので休憩ついでにカメラを構えたりなどしながら行く。
 

f:id:smilechiruchiru:20190403145646j:plain

 

f:id:smilechiruchiru:20190403145613j:plain

 
風とうまく付き合いながら遂に墾丁国家公園にまで運んだ。
最南端位置には最南端碑なるものがあると聞く
 

f:id:smilechiruchiru:20190403145809j:plain

 
なので国道を外れ脇道をグイグイと登っていく。舗装がガタガタの急斜面を下ると駐車場に出る。
 

f:id:smilechiruchiru:20190403145900j:plain

 
ちょうど自転車なら通れそうなスペースが空いているがこれは自転車でも入って良いということなのだろうか。しばらく右往左往していたが、この度何百回目かのエクスキューズミー節を利かせ詳しそうなおじさんから「ok.ok」の承諾を得た。
 

f:id:smilechiruchiru:20190403145951j:plain

 
500mほど自転車を押して歩くと、静寂に満ちた空間が一変、飛沫の轟音と人々の喧騒が微かに最南端への距離を私に伝えていた。
 

f:id:smilechiruchiru:20190403150042j:plain

 
人の盛り上がりとスペースの広さが比例しておらず、そこだけ異常な人口密度を誇っていた。写真撮影は無秩序であり、常に誰かが写り込んでいる状態
来て達成感に浸ったのもつかの間、早々に立ち去りたい欲が蒸し上がってくる。
 
 

f:id:smilechiruchiru:20190403150225j:plain

目を離した隙に勝手にパクられた。
 
少し怒った表情で注意を促すと笑いながら返してくれた。
 
何はともあれ無事でよかった。災害だと思うしかない。
 

f:id:smilechiruchiru:20190403150406j:plain

 
人が少なくなった時を見計らい愛車と私の写真を撮ってもらった。
 

f:id:smilechiruchiru:20190403150332j:plain

 
さて、ここからは台湾折り返しである。
まずは13kmほど離れたドミトリーに向け歩みを進める。暴風吹き荒れる中ゆったりとした上りが私の行く手を拒む。
右手に駐車場が、どうやら龍盤公園と呼ばれる景観地だそうだ。
風で飛ばされぬよう自転車を倒しておき、徒歩で向かう。
 

f:id:smilechiruchiru:20190403150456j:plain

f:id:smilechiruchiru:20190403150527j:plain

f:id:smilechiruchiru:20190403150555j:plain

 
待っていたのは大地と海と空の力強さ、ただそれだけであった。
自然って強いんだ。わかりきったことではあるがそれをまざまざと強くなりゆく風と共に私に叩きつけた。
素晴らしい場所だ。
日本に売っている台湾ガイドブック、何故ここを載せない?
 

f:id:smilechiruchiru:20190403150802j:plain

 

f:id:smilechiruchiru:20190403150711j:plain

▲激風で立っているのがやっと
 

f:id:smilechiruchiru:20190403150950j:plain

f:id:smilechiruchiru:20190403151025j:plain

 
そしてこの折り返しの26号線龍盤公園を筆頭に圧巻の景色であった。
台湾での車のCMにはココがロケ地として使われるんだろうなと思えるほどに。
やんごとない風に巻かれながらも時折自転車を止め、カメラを構えてた。
東台湾最高。
しかしまぁ雨が降っていなくて良かった。この風と雨ではもはや台風と相違がない。(フラグ)
 

f:id:smilechiruchiru:20190403151217j:plain

 
今回泊のドミトリーへ。洗濯機に近くに売店にと設備は充実。名前にサーファーが付くくらいなのでサーフィンでの利用が多いのだろうか。
この風であるから故、当然のように海は荒れまくっており、こんな時にサーフィンする奴はアホなのかと心で嘲笑していた。
そのアホとすぐに対峙することとなる。
 
とりあえず適当に荷物を置きシャワーを浴び、着替えた後、ミネラルウオーター片手にソファーにドカつと腰を下ろし、ようやく心の張りを緩める。
自転車旅人ならこの感覚がわかるはずだ。もう後はやることなく寝るだけのアレだ。
 
するとロビーにもう1人の影が。若い女macを開きFacebookをスクロールしていた。
 
「you are that's room?」
 
私と同じ部屋を指差しながら聞く。
そうですよとの節の回答。
 
「yeah, I'm same room 
  my mane is ◯◯
 from Japan. nice to meet you」
 
こっちに来てからサラサラと日本語を喋るように英語が出てくるようになった。大卒で良かったと最近常々思う。
 

f:id:smilechiruchiru:20190403151134j:plain

f:id:smilechiruchiru:20190403151156j:plain

 
台湾らしいその女と握手したのち、一人で飯へ。数は限られていたが台湾料理に飽きてきたのでハンバーガーを食べに行くことにした。俺は食いたいものを食う。ただそれだけだ。
 
帰るとさっきの台湾女とばったり
 
私の自転車を指差し
女「It's your bicycle?
 
俺「yes. It's mine」
 
女「wow...It's beautiful...」
 
俺「you are more beautiful」
 
女「HAHAHA...thank you(足早でどっか行く)
 
 
こんな夜景より君の方が綺麗だよパターンは台湾では通じないようだ。
日本でも通じたことないけど
 

f:id:smilechiruchiru:20190403151348j:plain

本日はここまで
 
次リンク▼