ひとりぼっちの自転車日本縦断 Part2【大阪府守口市~東京都千代田区】
大阪から北海道の稚内に行った記録を綴っています。
これから挑戦するぞという方の肥やしになれば幸いです。
質問に関してはコメントしていただければ返します。
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都合上、初期は写真を撮っていなかったのでgooglemapで代用いたします。
▲本日の旅路
早朝4時、空はまだ暗く気温も涼しい。
この日は愛知県岡崎市を最終目的地に設定(200km)
初日から飛ばしすぎでは?と思われるかもしれないが、私はそのあたり後先考えない奴なので諦めて欲しい。
過去に大阪→東京の経験があるので基本的にはそのノウハウを活かして道を選んで行く。
まずは大阪→奈良のテンプレとして国道163を進む。
まずは最初の鬼門である生駒超えを強いられる。距離、傾斜共にそこそこの坂である。その際163か清滝峠かを選択できるが今回は163からトンネルを潜った。
そこからは163を黙々と進み奈良を横断して行く。
途中から木津川沿いを走ることになるが、その道は路幅が狭く、そのくせ大型車も頻繁に来る。そうなると車が自転車のすぐ横をギリギリで抜いて行く、もしくは後ろにぴったりとついて抜けるタイミングを計ることになる。
自転車側からしてみれば後ろに大型車が張り付くプレッシャーは尋常ではない。
私がこの道を嫌いな理由の一つでもある。稀に歩行者が避難できそうなスペースがあるので、後ろから集団が来ていた場合譲るのが双方にとっての吉であることを頭の片隅に入れておいてほしい。
木津川を走り終えると、25号線に合流。そして意外と長い三重の始まりである。
名古屋まで70kmと同時にバイパスがあるので、左の旧道を走ることに。
若干のしんどい登りはあるが車が全く来ないので走りやすい環境である。
だ、後半地面がメチャクチャになった悪路が続くので速度を落とし、(最悪押して歩く)等することをオススメする。デカイ石がゴロゴロ転がっているので落車を招きかねない。
そこから1号線に合流し、鈴鹿に入ると自動車バイパスが出現。
当然そこに自転車で入るとスクラップなので側路を走ることになる。私は無駄に激しいアップダウンを強要するバイパス沿いの側路が物凄く苦手なので苦痛ではあった。
道としては後はほとんど1号線で目的地までたどり着くことができる。
が、ギアを挙げるように暑さと日照りに拍車がかかりつつあった。
四日市を通り、デカめの橋を渡ると愛知県に到着。
ここから何キロか北上すると名古屋駅周辺に。この時点では大体160km。
ここで終わりなら「しんどかったけど楽しかった」でめでたしだが、そうは問屋が卸さない。
1号線をさらに東へ。午後3時になり正午よりもキツイ日差しに襲われ、信号待ちでは溶けそうになる。後頭部、首の体温調節機能に冷や水を被せなんとか正気を保つ。
体力にもガタが来ており、5kmに一回はコンビニで休憩を入れないと意識が朦朧とするように。ファミリーマートのおばちゃん店員が「大丈夫?顔色悪いよ?休んでいき」と言うくらいには満身創痍だったらしい。
なんとか到着。見立て通り202km
自転車関係に疎い方への説明としては
琵琶湖一周が200kmである。
そして、ビギナーが一日の限界としてあげるのが100km(初心者の壁)
そこそこ乗ってる人でも1日の限界は150km程度が相場だ。
明日も100km以上漕ぐ上でのこの200kmはクレイジー配分である。
疲れすぎて銭湯を探す気にもならず、友人と食事した後大谷公園という近くの公園にマットを敷いて眠った。
※民間公園で寝るリスクに関しては後程説明いたします。
▲本日の旅路、ピンクが昨日まで。赤が今日
目標は静岡駅だが、これはあくまで目標でありノルマではないことを肝に銘じる。
明らかに体が重いが、まだ気温が低いうちに距離を稼いでおきたい。
近くの23号線からまずは静岡県への浸入と、浜松を目指す。23は割と太平洋に近く、磯の香りをむんむんと漂わせている。道の良さは場所によってピンキリ。
ひとしきり漕ぐと豊橋に到着。
ここでポイント、
このままでも豊橋バイパス沿いで行くことが可能だが、あえて北上し普通の23号線から向かう。
これは前回非常にかったるい経験をしていたので覚えている。
海岸沿いのバイパスは事あるごとに歩道橋のような側路があり、その度に自転車をおりて押して歩かなければならなかった。この暑い中非常にテンポが悪い。
それに比べて今回。
車は基本的にはバイパスがを使うので等に大型車が少なく非常に走りやすい道となっている。距離もさほど変わらない。
青看板に従って浜松を目指していると静岡県境に到着。バイパスがあるので側路を行く。
頻繁に看板による丁寧な案内が出るため、迷うことはないだろう。
程なくすると42号線の案内が出るので、左の湖西を選択。
気がつけば301に合流しているが何も心配することは無く、青看板の流れに身を任せましょう。順当に行けば浜名湖に到着。
フォトスポットだが暑すぎてそれどころでは無かった。
さてもしここから1号線で静岡を目指すなら北上して浜松駅を経由するのも良いが、今回はスルー。理由は後ほど説明。
少し北上して316号を走る。そうすると後ほど走る150と合流できる。
地図で見れば明らかだが150は最短ルートとは言えない静岡の海沿いルートだ。
あえて今回はそちらを選択。
御前崎がどんな場所なのか気になる部分もあるので。
150から少し逸れたところにはサイクリングロードも。
手入れがあまりされていないので走りやすさはイマイチだが、日に照らされて信号待ちよりはマシだろう。
ただ自動販売機すらないので水分の保持には気を使う。
モダンな造形の橋。
強風に煽られるが、無論上を走ることも可能。
中にはこんな景色も
ただここまでくると砂がたまりすぎて自転車どころか徒歩でも無理である。
風力発電を超近距離で見ることができる。私は巨大建造物が大好きなので物凄くテンションがあがった。
ただ、距離が進まないので結局150に戻る。
原子力発電もあるよ、色々と見所のある150ルート。
昼食で立ち寄ったCoCo壱の店員さんに「頑張ってください」と応援された。
折角なので10キロメートルほど惰走して御前崎の灯台を見に行くことに。
根も葉もない結論を言うと、35を超える中わざわざ見に行くほどのものでも無かった。
そしてもうお尻が限界を迎えていた。サドルに座れないくらい痛い。
昨日風呂に入らなかったからだろうか。お尻や体力等の自分の中でのHPを吟味し、焼津の少し手前の吉田公園でフィニッシュ。
160km程度。
近くに温泉もあり入念に筋肉をほぐす。
そして驚きはこの吉田公園。PVの撮影に使いたいくらいの壮観である。
奥の方にテントを張る。どうよ、デスクトップの壁紙にしようかしら、
本日はこれでおしまい。
翌朝、朝露でびしょびしょになった荷物と自転車を見てパニくることとなった。
▲本日の旅路。
本日の目標は次の日箱根峠に臨めるよう進めることと富士山を見ること。
過去何回か静岡には来たが、富士山が綺麗に見えたことは一度もない。
言わば富士山ガチャは外しまくっている私だが、今日の天気なら…?
そして今回は何と言っても距離が短く設定されており、100km行かないくらいでゴールできる。
長い旅にはこんな日があってもいいだろう。
まずは静岡市を目指す。150に戻り進めて行く。
ここで初トラブル。
サドルがぶっ壊れる。
致命的では無くなんとか乗れるレベルではある。が、できれば早々に変える必要がある。
現在6時地点で開いている自転車屋さんは無いので進めながら自転車屋さんを探して行くことに。
まだ日は出ていないのに汗は滝の如く出る。湿度が高いのだろうか。尻のコンディションは幾分マシになり、風呂の偉大さを思い知る。
さて150を進めて行くとバイパスになり自転車の走行が不可になる。
しかも側路も無い。これは1号線でもあったことで、その際は北上し山を登って越えることを強要された。
今回は416号線という海岸沿いのアプローチから行くことができる。
416に入ると早速坂が。
距離こそ長いが傾斜は緩いのでゆっくり落ち着いて行けば問題はない。
ただ、トンネルを抜けるの急に路幅が狭まるので木津川を思い出して対応してほしい。
程なくすると1号線に合流することができ、静岡駅へ。この辺りはかなり栄えている。
ファミリーマートのパートの女の人から差し入れを頂いた。
「ほんとに無理しちゃダメだよ!頑張って!」とエールもいただきまして、気合が入る。
気持ちがありがてえ。
1号線を走ると沼津への案内が出るように、基本的にはこれに従えばOK
が、今回は少し特殊ルートで。北上し、高速道路沿いのローカルな道へ。
薩埵峠を登っていく。
傾斜はかなり激坂。距離は短め。
じつは薩埵峠は屈指の富士山スポットなので今回わざわざしんどい坂を登り来て見た
が富士山はご覧の有様。
晴天ならかなり綺麗に見ることができるらしい。
実はラブライブサンシャイン2期の聖地でもある。
これに乗ってライブ間に合わせたのなら危ないな。
1号線ルートなら本来走るはずだった道路が下に見える。
下りも急な上、ミカンが散らばっているので下る際は減速推奨。
1号線で行くか薩埵峠ルートで行くかは好きな方を選べば良い。距離もさほど変わらないので。
後は青看板の案内に従いながら行けば沼津に着く。
ゴール100kmちょい。
本当ちょうどいい疲れ具合な距離。毎日これがベストだが…。
この日は柿田川公園にマットを直敷きして睡眠
▲本日の旅路。
さて本日はいよいよ箱根峠とのタイマンかつ、東京都内への侵入。
箱根峠とは初対決になるのですごく昂っている。
劣悪な睡眠環境だったにもかかわらず、携帯アラームに叩き起こされるまで神経が覚醒しなかった程に熟睡していた。
前回進めていた柿田川公園は三島からほど近く、箱根峠にすぐにアタックできる。
1号線に合流し進めててくとジワジワと傾斜を感じる。もしかして既に入っているのだろうか。
その先平地を踏むのに2時間以上かかることになるとは、この時予想していなかった。
始まりの境界があやふやで、グラデーションでクライミングすることになる。心と水分の準備を怠らないように。
噂はかねがね伺っていたが、なーーーっがい。
木々が視界より下に見え始めても尚登りつづけることに。
しかしこの時の私は、この箱根峠さえ中ボスであることを知る由もなかった。
神奈川の看板が見え、ようやく長い息を吐いた。
併設された駐車場には自動販売機もあり、ミネラルウォーターを空ボトルに移し充実感に浸る。
悲鳴をあげるほどの激坂でもなく、かといって景観も普通。
体力脚力ではなく気力を折りにきている、それが箱根峠1号線(静岡→神奈川であった。)
余計なプライドは捨ててこまめに休憩を入れながら進むことをオススメする。
さて、少しばかり降りると駅伝でよく見る風景が広がる。
それもそのはず言わずと知れた箱根駅伝の聖地である。
ここで往復10km程の寄り道をしようと思う。
75を右に曲がり6km弱を登る。箱根峠の後にこれはかなり堪える。
休憩を挟みつつ完走。
そう、富士山ビュースポットとして名を馳せている大観山である。そして、富士山チャレンジはまたも失敗。完全に雲に覆われて見えなくなっている。
多少粘ろうかと考えたが、与信判断が難しい状況ではあるので早々に諦めをつけ来た道を下る。
この大観山から小田原へと続く道もあるにはあるが、有料かつ2輪、自転車は通れない事になっている。
国道最高地点
さぁ、東京までの案内も出たので気を取り直して行こう。
とは言ってもここから先特に解説するほどの事はなく基本的には1号線。自動車道や入り込んだ大道路は側路でやり過ごすのが基本パターンではある。
横浜に到着。どうせ3月からはここに移住するので観光はパスして東京に向かう。
約30km
チェーンの錆び。私は大阪出発前チェーンを一度外しパーツクリーナーで入念に手入れをした。一体なぜ?
吉田公園の朝露である。
朝露によるロードの金属錆びには用心しなければならない。
なんて言ってる間に川の真ん中で東京都内へ。
この時点で約600km。
前回東京駅に着いたのが550kmだったので今回はかなり寄り道している。
程なくして東京駅、東京タワーへ。
結果的に4日で大阪から東京の611kmを完走することとなった。
今日くらいはテントではなく快活クラブに泊まらせてもらう。
明日はオフにして脚を休めようか。
本日はここまで。
次回