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大阪から関東に左遷されたあほんだらの自転車旅行記

ひとりぼっちの自転車日本縦断 Part7【香川県橘ノ丘総合運動キャンプ地~大分県志高湖キャンプ場】

当記事は主が大阪からのんびり自転車で鹿児島最南端佐多岬に行った紀行記です。

 

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 10月26日 高知県高知市愛媛県四国カルスト

 

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▲本日の旅路

 

起床

民間公園であることと、予定を考慮しかなり浅めの時間で起床。

民間公園でのテント拍のリスクは前にも述べさせて頂いたが、当沖田公園は国道に近くそれなりにでかめの公園である。そして住宅地も近い。

故に人のアクセスが激しい公園である。念のため公園の端の端にテントを張ったが、まあ何人かにはその存在は気づかれていただろう。通報されず朝を迎えられたことをまず喜ぼう。テントを畳んでいると

「国道近くであんまり眠れんかっただろ?」

とウォーキング爺に諭された。

 

支度をし33号に合流し北西方面に進めていく。

高知市内ということもありしばらくは比較的栄えており、道幅の広い道を行く。

 

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すると仁淀川という高知の南から伸びた広大な河川と合流する

仁淀川沿いの194に合流し快調に飛ばす。

 

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さて、高知×河川で連想されるワードと言えば沈下橋である。

我々からしてみればノスタルジーを感じることのできる貴重な観光地だが、現地民からすれば生活用路である。水面が上がった場合沈むという特性からこの名称となった。

今回のルートではその沈下橋を3つ通りながら楽しく四国カルストを目指そうという算段である。

 

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まず初めにお目にかかれたのは名越屋沈下橋である。

 

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沈下橋にもいろいろ種類があるが当名越屋沈下橋はその中でも大きめのものに分類される。最も有名なのが四万十沈下橋だろう(今回は通らない)

 

沈下橋は下にも降りることが出来き俯瞰からのショットも可能。

 

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しばしば車が来ることもあったが、人が避難できるスペースも設けられており側面には苔がこべりついていた。

 

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さてある程度写真も撮れたので再び西淀川沿いに走っていると、18号線の案内が出るので合流、ずいぶんと小ぶりになった川沿いを走る。

素晴らしく車も人もいない道が続く。

 

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そして2つ目の沈下橋片岡沈下橋に到着。

案内を見落とせばそのまま通り過ぎてしまいそうなほど存在を潜めている当所だが、これぞ沈下橋といった我々の求めている景色がそこに広がっていた。

 

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ひっそりとした集落とさんどうをつなぐ生活用路として耐え凌がれた石畳は涼しささえも演出していた。

 

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山岳に囲まれているための無風により水面が揺れない。

故にこんな鏡面もいただくことが出来る。

暫く休憩し再出発。

 

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最後の沈下橋は浅尾沈下橋。1kmほど寄り道し視察したがそこまでだったので写真は割愛。

 

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さてそこそこのアップダウンを経て再び33号に舞い戻ってきた私だが、この33沿いにひとまず四国カルスト付近まで目指す。

 

栄える雰囲気も一切臭わない道を進む、道中野良ローディを2、3人抜かしつつ走りやすい33号を進む。

 

まさかの工事中により若干の遠回りを強いられる。

 

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※何かの工事中だったのか?取り壊し中だったのか?それとも何かオブジェのようなものなのか、わからないがとにかく幻想的な建造物であると感じたため撮影。

 

 

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コンビニの検索結果がコレであるこの絶望感は推し量れるものではない。

なんの前準備もなく標高1500m近くの天狗高原すなわち四国カルストに臨む恐ろしさは考えるだけで脂汗が出てくる。

 

33から439号への乗り換え。その際たまたま家族経営形式の地図にも載っていないコンビニがあったため、補給職の購入と空腹を満たすことに成功。

 

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再出発と同時に坂が襲う、もしかしてもう四国カルストの職種に絡み取られつつあるのか?とも考えたがどうやら違うようだ。

ほどほどに足をいじめて峠は去っていった。

 

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標高でいうと恐らく300~350程度だろうか。そこからは下りが続く。

 

一定の下りを終えて

 

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さあ来た。

久しぶりの標高1000m越えヒルクライムの始まりだ。

 

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ここが入り口だ、盛大に開けているわけではないが、そのひっそりとした裏に抜けるような雰囲気がまるで我々のちっぽけな存在をも飲み込んでいくような不気味さを醸し出している。

実はこの時点で割と疲れている。

 

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雲行きが怪しい。

今降られると流石に困る。

 

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登り始めるとご覧の景色、夏の終わりから秋にかけての植物の表情の変化が楽しめる。

坂の最初は勾配6~8%をちらほら。敵ではないなと割り切りアウターのままぐんぐん上る。

 

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道はご覧の通り、まあ悪くはない。

たつきも少なく景色も最初は両翼を林に覆われ視界的には良好とはいいがたい。

だか高度を増すにつれ違和感に気付く。

無意識の内にギアをインに落とし歯を食いしばりペダルを踏んでいく。

勾配が確実に上がっている、これは10%も越えているのは明白であろう。

キツイが人間の恐ろしいところキツサにも慣れが生じる。

ポイントポイントの急勾配をやり過ごしながら8%前後で足を休めつつ登っていく。

 

 

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そしてぱっと景色が広がった。

右手には緑と茶が入り混じった鮮やかな山々が連なり、その情景を上から見下ろすことが出来た。

 

視界が少し薄くなっているのがわかる霧か雲か。

そして気温もガッツリと下がった。

ヒルクライム中はヒートテックを腕まくりした状態で臨んでいたが、流石に寒い。

 

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ゴールっぽいのが見えた。

どっちに行くべきか迷ったが左を選択。

 

どうやら当たりだったようだ。

 

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天狗高原看板、この時点で足はついていない。

まあここがゴールだったらしいが。

さあそしていよいよ四国カルストだ。

 

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いやあ、googleで見ていたのとはずいぶん異なるねえ

当所は愕然としたが一蹴回って良く思えてきた。

先50mがほとんど見えない霧に覆われ人も自分しかいない。

 

こんな空間にいられる経験なんて生きてるうちにもほぼ無いだろう。

 

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左には寒そうな牛さんがお出迎え。

 

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とりあえず降りるタイミングを失ったのでここをゴールとしておく。

愛媛高知県境。

寒いので防寒ジャージとネックウオーマーを羽織る。

 

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先も見果たせない、絶景でないようで絶景だ。

 

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ひとしきりレフで遊んだ後、少し進むと姫鶴平へ、四国カルスト来訪の証明となる景色だ。

 

さて、本日の目的はおおむね達成したが、ここからは急務である。

この辺一帯にキャンプ地らしきものは無く(カルスト内にもあるが、この標高での夜は絶対零度となることが容易に想像できる)晩は雨予報である。

何とか屋根のある場所で睡眠をとりたいところだが。

 

検索すると2~30km離れたところにライダーハウスがあるようで、四国カルストを一気に下る。次は晴れたときに来たいものだ。

 

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道中雨に降られ結構濡れたが、ライダーズイン雲の家に到着。(写真は翌朝の

温泉付きで1泊3000円と考えればぼちぼちのコスパか、せめて暖房が欲しかった。

 

 

 

10月27日 愛媛県空ライダーズイン雲の家~大分県

 

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▲本日の旅路

 

起床、あんま眠れなかった。

一回も洗濯せず汗を吸収し続けたサイクルジャージは浮浪者のようなにおいを漂わせていた。

幸いなことに雨は上がり、路面状態もそこまで悪くはない。本日は愛媛の八幡兵のフェリー経由で大分の別府まで。

 

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197号を利用して大洲市まで。

まあしかし走っていると栄えているのは松山市のみなんだなと気づかされる。

60km程度走ると大洲市へ、そこで197へと乗ると楽に八幡兵へとたどり着ける・・わけではない。

 

まず峠、と言ってもカルスト登った私にはへのような坂であったが、その頂に君臨するトンネルが鬼門であった

歩道は無く(探せばあったか)車幅もギリギリ、交通量は多く、トンネルは長い、考えうる限り最悪なトンネルを爆速で駆け抜ける。

 

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その後もなんやかんやあって八幡兵に到着。

だが別府行のフェリーの時間ギリギリ(5分前とかについた)だったため乗船手続きをすぐに済ませせっせと乗り込んだ。値段はチャリ込みで3000円行かないくらい

 

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村上海賊の娘を読了できるくらいには時間にゆとりのあった航海を経て別府上陸。

初大分である。

 

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時刻は夕方くらい

唐揚げ弁当を食し、コインランドリーへ、汚物のような異臭を醸し出す布切れをぶち込みコインを入れまわす。

やや時間はかかったが、匂いはずいぶん軽減され返ってきた。洗濯が終わるころには5時、日は暮れつつあった。

まずい。日本シリーズカープvsSBが始まるまでにどこかしらの温泉に行かねば。

結局1時間ほどかけてかなり内陸部にある堀田温泉にたどり着いた。結構上った。

大分の内陸部はどうやら魔境らしい。

 

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何はともあれ日シリには間に合い結局最後まで見てしまった。

ご存知の方も多いかもしれないがこの試合は延長に延長ともつれ込み終わるころには夜11時を回っていた

 

試合観戦を終え外へ。すっかり湯冷めした体は寒く、木枯らしと共にやる気を著しく削ぐ。

 

さて本日の寝床だが、ここから11kmさらに内陸部に進行することでキャンプ場がある。明日のスケジュールを考えると少しでも距離を詰めておきたいところ

志高湖キャンプ場に向けて暗闇の中漕ぎ始める。

11kmずっとのぼりであった。辺りも視界はライトのみでお化けは信じないが単純に怖い。

 

なんとか志高湖キャンプ場には着いたが暗くその全容は分からずじまいであった。

ただ大勢のキャンプ者でにぎわっていた。恐らくこの度では最も大きなキャンプ場だろう。

 

ひっそりと湖の近くにテントを設営して就寝。

 

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※こんな感じ

 

 

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