AHONDARer

大阪から関東に左遷されたあほんだらの自転車旅行記

クロモリフレームが割れた話【諦めないで】

\ゴッキイイイ!!!!!/

 

 

 

2年ほど乗り回した私のクロモリフレームから悲鳴のような炸裂音が響き、その後確認した際には手遅れであった。

 

鋼。

 

フレームに使われる金属ではもっとも堅いと言われているクロモリだが

 

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リアディレイラー取り付け部分が完全に決壊していた。

 

もはやステージ4の末期であり、私の小手先延命治療ではどうにもできない、大学病院送りレベルの大けがに私はすっかり意気消沈した。

 

もしかしたら買い替え案件かもな。最悪の事態を想定し覚悟を決めた。

 

ちなみに当方のフレーム

cinelli Super corsa

はフレームだけで30万以上する、端的に言うと「いいヤツ」です。

 

愛着もあるし出来るだけ足掻いてから諦めたい。

 

とりあえず馴染みの深い住之江のスポーツバイクショップへ。

ちなみにフレームもここで買った。

 

「んーー寿命じゃないですかねえフレームの、買い替えた方がいいっすよ。」

 

返ってきたのは暗い深い穴にFall Outしていくような絶望的な言葉だった。

 

いや、諦めない。

調べたよそりゃ、寝る間を惜しんで。

 

ビルダー。

 

この結論に至った。

ビルダーとはフレームを製作する、いわば自転車屋というよりも製鉄所である。

 

一縷の望みを託しビルダーとのつながりの深いクロモリサイクルショップを訪ねた。

 

写真を見せると

「見積2万5千円くらいになりそうです」

 

助かる。

助かるのだ。

30万が2.5万になるのは安いだろう。

 

ー2ヶ月後ー

 

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新居に送り込まれてきたフレームはほんの少しばかりのマイナーチェンジを施されていた

 

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なるほど、別途で取り付けのパーツがあるわけだ。

 

本当に丁寧な仕事をしていただいた。

 

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別紙には注意事項とアドバイスが。

 

はあ・・・ペイントですか・・

 

いよいよ塗装にまで手を出すことになりそうだ。

 

次回、塗装編

【保存版】台湾サイクリングで見ておくべき絶景 13選

 
今やネットで「台湾観光地」で検索しても、台北のよくわからない場所しか出てこないです。
 
「知りたいのはそういうのじゃない」
「どうせ台湾に来たなら主要都市以外にも足を伸ばしたい」
 
と思う同志向けに
台湾を自転車で1周した私が推す絶景スポットを端的に紹介いたします。
 
 
▼興味があればればこちらもどうぞ
 
特に南東は現地台湾人でも行ったことのないような魔境です。
日本でいうと・・・波風立ちそうなのでやめときます。
 
もし行く予定のある方は、これを参考にスケジュールを組んでいただければ
 
最も喜ばしい事態は、台湾サイクリングに興味も予定もなかった人にこれを読んでもらい、「行ってみたいかも」と思っていただけることです。
 
無論サイクリングでなくとも、MRTを駆使して是非足を運んでいただきたい場所をセレクトしたつもりです。
台湾はレンタサイクルも活発なので是非。
 
 
1.日月潭
 

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所在地:555 台湾 南投県 魚池郷
 
難易度:☆☆☆☆★★
 
標高748mにある淡水湖。
高標高なので自転車で来るのは楽ではありませんが、それでも一見の価値ありです。
周回30km程度、サイクリングコース有。
サンセットも綺麗かと思いますが、早朝も神秘的なのでおススメ。
魚池郷は紅茶で知られていますので、本場のタピオカミルクティーに舌鼓を打ちながら周遊してみてはいかがでしょうか。
 
 
2.太魯閣 國家公園
 

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所在地:972 台湾 Hualien County, Xiulin Township, 富世291號
 
難易度:☆☆★★★★
 
自然にしか作ることのできない圧景。
岩のトンネルや、乳白色の荒荒しい岩壁。水の流れる轟音。
こればかりは画像や文字だけでは絶対に伝わりません。
断言できるのが、絶対に日本ではこのような道を自転車では走れないということ。
サイクリストならここ目的で台湾に来てもいいくらい。
難易度はどこまで登るかによりますが、景観を楽しみながら500mくらいまで登る分には傾斜も緩やかなためこれくらい。
 
▼世界的なヒルクライムレースの舞台でもあります。
 
 
3.武嶺
 

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所在地:546 台湾 南投県 仁愛郷
 
難易度:☆☆☆☆☆☆
 
現地台湾チャリダーのイチオシ。
先ほどの太魯閣國家公園ヒルクライムレースのゴール地点。
標高 /3275.4mのため文句なしの最多☆です。
なぜ世界的ヒルクライムレースの聖地がここなのか?
ヨーロッパだと標高3000m越えの山には積雪があるため自転車では登れないそうです。
そういった意味でここは積雪もなくヒルクライムにはベストな環境なようですね。
 
スケジュール、体力共に自信のある方は是非。
私はスケジュール、天気の関係で断念しましたが・・・ここまで行かなきゃ死ねない。
 
 

4.池上伯朗大道

 

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所在地:958 台湾 台東県 池上郷
 
難易度:☆★★★★★
 
台東から内陸を通り北上していく道。
地名としては「池上郷」あたり。
左右に広がる田園と、遠巻きに岳を望みながら走る道は、坂も少なく気持ちよく風を切ることができます。
夏なら青々とした茂みを、秋なら黄金色に染めた稲を、と季節によって姿を変えるのも面白いですね。
レンタサイクル屋も多数あるのでMRT旅の人にもおすすめです。
 
 
5.六十石山
 

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所在地:983 台湾 花蓮市 富里郷
 
難易度:☆☆☆☆★★
 
標高964m
7月8月には金針花によるオレンジと緑が視界を覆います。
行くならやはり夏でしょう。
池上郷近くのため、平地ばかりでは手ごたえがないという猛者にはいい走りごたえを提供してくれるでしょう。
 
 
6.龍磐公園
 

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所在地:946屏東縣恆春鎮台26線946號
 
難易度:☆☆★★★★
 
台湾最南端から程近いため、最南端まで来たなら必ず行ってほしい場所。
台風中継くらい立ってるのがやっとな強風に煽られながら、大地の雄大さに感服すること請け合いです。
正直私も台湾でここまでの景色を見られるとは予想していませんでした。
 
 
7.崇徳海湾 

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所在地:972 台湾 花蓮市 秀林郷
 
難易度:☆☆☆★★★
 
花蓮~宜蘭縣を結ぶ9丁の海岸線。
環島一周サイクリングロードに組み込まれているため、普通に一周していたら目の当たりにします。
左は山、右は海。
思う存分海岸沿いのアップダウンで脚を苛め抜いて筋肉痛に苦悶してください。
花蓮から出発したなら、宜蘭縣に着くころにはヘロヘロになっているはずです。
 
 
8.十分老街
 

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所在地:226 台湾 New Taipei City, Pingxi District, 十分老街

難易度:☆☆☆★★★
 
願い事を書いて飛ばすというロマンチズムが大うけし、インスタ映え等で一躍台湾を代表する観光地となった十分老街。
線路の上を歩けるというユニークな街。
3枚目の滝は十分から歩いて15分ほどの場所にある十分瀑布。
この規模の滝を近くで見られるのは中々無いため、十分老街まできたなら是非こちらも。
山に囲まれた高所にあるため、自転車で来るのは容易ではないです。現に宜蘭縣からかなり登りました。(4枚目)
ただ、運がいいと道中野生のセンザンコウに出くわすことも(5枚目)
 
 
9.寿山情人観景台
 

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所在地:No. 30號, Zhongyi Road, Gushan District, Kaohsiung City, 台湾 804
 
難易度:☆★★★★★
 
俯瞰の高雄を望むことが出来る貴重な高台。
そこまで本格的な登りではないので気軽に行ってみましょう。
現地民曰く夜景が真価だそうです。
 

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余談ですが高雄には世界で2番目に綺麗な地下鉄駅美麗島があるのでそちらも是非。
 
 
10.侯硐(Houtong Cat Village)
 

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所在地:224 台湾 New Taipei City, Ruifang District, 224Taiwan , Fengjia Road, Ruifang District, New Taipei City

 

難易度:☆★★★★★

 

猫が沢山いることで有名な村。

台北や九分からのアクセスも良く、ガイドブックにも必ず掲載されています。

猫抜きにしても綺麗な場所で、行くのにもそこまで労しないため自転車でも是非。

 写真慣れした逃げない猫が多いため、貴重な猫の野外撮影を楽しむことが出来ます。

 間違っても猫に触れたり追い回したりすることが無いように。

 

 

11.旭海美景

 

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所在地:945 台湾 Pingtung County, Mudan Township, 台26線109-3號

 

難易度:☆☆★★★★


正しくは満州~台東を結ぶ26丁です。
山あり海あり逆風アリと自転車乗りにとっては中々馴染み深い道かもしれません。

距離以上にキツイ道のりのため割と覚悟は必要。

特筆すべきが、台湾の軍事施設が近くにあることです。

無論写真撮影、録音、模写は罰せられるためしていませんが

国家重要機密事項を見ながら走れるサイクリングロードってここだけではないかと思います。

 

 

 12.象山

 

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所在地:110 台湾 台北市 信義区
 
難易度:☆★★★★★
 
台北を俯瞰で望むことが出来ます。
残念ながら自転車では登ることが出来ません。
個人的には台北で最も美しい景色を拝める場所なので今回スタメン入りです。
ただ、一番高くまで登るには結構な時間と苦労を要します
 
 
13.九份老街
 

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所在地:224新北市瑞芳區基山街

 

難易度:☆☆☆☆★★
 
定番中のド定番ですがやはりコイツのスタメン落ちはないですね。
4枚目を見てわかる通り、実はかなりの高所に在します。
大型観光バスの多さ、坂のきつさを取って、自転車での難易度は高めに設定してあります。
ナイトツアーなどの企画をやっているドミトリーに泊まるのがおすすめです。
 
 
 
最後に
 
私が台湾の津々浦々を回ってきて思ったのが
日本人観光客の多い場所のガッカリ感です。
 
今、日本に来るアジア系観光客のマナーに非難が飛んでいますが、向こうの日本人観光客も正直どっこいどっこいです。
 
何より「はるばる来たのに・・」という気分にさせます。
 
そういった意味では台北や台南、高雄などの都心よりも、普通なら行かないような地方に目を向けるのも旅の面白さなのかなとは思います。
 
しかしガイドブックや観光ツアーはそういった地方の事は何一つ触れようとしません。
 
この世の真理かもしれませんが本当に信じられるのは自分で見たモノ触れたものです。
 
そういった経験を数多く積むことが出来るのが自転車旅の魅力かなと私は台湾一周を通じて感じました。
 
 

美しい台湾(環島)一周サイクリング 15日目 台北~大阪

寝て飯食ってサドルの上でほとんどの時間を過ごしそして寝る
1日1日が濃く、だからこそあっという間だし、曜日感覚さえ気にならなくなる
私はそんな体験ができるのを自転車旅以外では知らない。
 
 
3/15 台北
 

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台湾にいられるのは今日が最後だ。
 
本当にいろいろなことがあった15日だった。
まず日本以外の国を自転車で走るという経験が初めてだった。
交通ルールも違う、言語も違う、土地勘もない。
そんな手探りの状態が楽しく、俺を飽きさせなかった。
 

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空港近くのクロークで自転車を受け取る。
ガッチリと輪行した後、車体をラップで巻いていく。
1本まるまる使い果たした時にかなりの衝撃耐久性になっていた。さらにそこからプチプチを巻いていく。
 
桃園空港までは台北からバスが通っている。
無論自転車も1つの荷物として積載してくれた。
1時間弱揺られると懐かしき空港の景観へと差し掛かった。
 

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帰りのフライトはAir Asiaで取ってある。
聞いたことない航空会社だったため若干の不安はあったが輪行に対しても丁寧に対応してくれた。
「it,s be care」と伝えると割れ物注意的なテープを巻いてくれた。
 

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もろもろの手続きを済ませ搭乗に差し掛かる。
行きの時ほど時間は要さなかった。
 

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今回は少し値が張ったが窓側の席を取ることが出来た。
格安航空機のため座り心地や離陸に不安があったが、思っていたよりも悪くない。
 

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期待は徐々に高度を増して行き、小さくなっていく台湾の市街や道路、車がミニチュアのように映った。
不思議な感覚だ。自分はあんなところを走っていたんだ。
価値観が変わった、多少高くても飛行機の窓側を取るべきだ。
飛行機の窓側席は旅行の最後の観光名所だ。
 

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この景色が俺への最後の褒美かもしれない。
サンセットの雲の上
綺麗だ。
それしか言葉が見つからない。
ジーンと眼尻に熱いものがこみ上げる。
 

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無事着陸
終わっちまったなあ。
 
あーあ、おわっちまった。
最初は少し拒否反応のあった二輪の群れや野犬だって
今では俺の普遍的価値観として馴染んでいた。
 
ありがとう台湾、また行くよ
いや、帰ってくるよ。
 
END
 
 
 
 
 

美しい台湾(環島)一周サイクリング 14日目 台北~最北端

 
やることが多すぎて「がああーー」ってなることあるよね。
 
 
 
3/14 台北
 
起床、そして二度寝
前日たんまりと溜まったアルコールによる副作用はシャキッとした目覚めを妨げる。
 
すべき事が沢山ある。
自転車に関して考えた結果、やはり駅近くに置いておきたいという考えに至った。
チェックアウトせずにまず台北へと向かう。
当然自転車ほど大きな荷物になると畳んでいるとはいえ、ロッカーには入らない。
 
日本語可能な駅員がいたのでコミュニケーションを取ってみると、駅を出たところにクロークのような施設があるようだ。
一日300円程度で預けることができる。
 
今回宿泊する宿は台北でも割と北のほうにある。まだチェックインはできないだろうが荷物は置かせてもらえると推測し、まずドミトリーへと向かう。
狙い通り許可が出たため必要最低限のものだけ持ちバックパックを預ける。
 
馴染みつつあるクロスバイクにまたがり目指すは最北端である
 
距離としては3〜40km、気持ちの良いサイクリングとなりそうだ。
 

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台北市街から2号線を使い北上すると淡水地へ。
台北周辺の観光地としても名が挙がる淡水だが何があるかは私も把握しきれずにいる次第だ。
夜景が有名だった気がする。
 

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通りかかった集合団地。
ホグワーツみたい。
写真だと伝わり辛いかもしれないが、規模が類を見ないほど圧倒的であった。
 

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2号線で海岸線をぐるっと北上し淡水から20kmほど走ると最北端の象徴である灯台富貴角燈塔が見える。
道のりは平坦ではないが険しくもない。ただ、野犬に追い回されることはあった。
 

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綺麗な場所だ。素直にそう思う
 
最北端碑はとってつけたようにしょっぱいものであった。
しかし、碑のバックに灯台が映るというシルエットはなかなか美しい。
同じ道で帰路につく。
 

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道中台北でも最大規模の土林屋台で遊んでいく。
評判通りの規模感で、歩いているだけで楽しい。
タピオカミルクティーに舌鼓を打ち、レーパン姿で徘徊する。
 

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一風変わったものが沢山目に付く。
このアナーキーな感じが台湾夜市の魅力だ。
 

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日本と台湾ではAV女優に対するリスペクトが違いすぎる。
台湾は彼女らを立派なプロフェッショナルとして尊敬しつつ、世話になっている。
 
土林夜市を堪能した頃には辺りも暗くなり始めていた。台北市内に入り、返却前に少し乗り回してみる。
 
 
台湾のエロ事情についての探索。
友人に台湾のエロ本をお土産にしようと思い探索。
先ほども申したが、台湾では日本とは違いエロ関係は破廉恥ではなく、保険の教科書のような性の悩みのような扱いである。
 

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こちらのお店は大通りにガラス張りである。外から中の様子が余裕で見える。
オナホールやAVなど。
湾ではAVやオナホの開発はなく全て日本からの輸入である。
故に値段も少し高価であった。
 
二店舗目は寂れたビルのB1、2F、3Fを貸し切って商品展開されていた。
エロゲー、エロ漫画、ディルド等。幅広いラインナップ。
客層はカップルや女性も多く、最も驚いたのが、品出しを若いおねーちゃんがしていた。
恐らく女性からの商品の問い合わせや悩みにも応えられるようにだろう。
 
エロ事情調査を終え自転車を返す。
ここから宿までは3キロ程度、夜の台北をふらふらと歩く。夜風が気持ち良い。
 
道中プチプチが売っていたため、明日に備えて購入しておく。なんとお値段50円。有り難い。
 

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屋台の光がゆらゆらと存在感を示していた。
土林に比べれば控えめな夜市。
いつも通り小籠包と肉飯系を購入。
 
メニューで失敗するのが嫌→同じものばかり食べる→飽きる
 
の負のスパイラルに無意識のうちに巻き込まれていた。(みんなこうなるはず)のため、買った飯の4割くらい残した。
 
 本日はここまで
 

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次リンク▼
 
 

美しい台湾(環島)一周サイクリング 13日目 九份~台北

昨日まで当たり前だったものが無くなる。
それは突然、誰にでも訪れることだ。
 
 
3/13   九份
 
朝7時、まどろみからフッと意識が戻る。
このような生活を続けている故、もう目覚ましやアラーム無しでも仕上がるようになってしまった。
しかし今日からはその必要も悲しいかな無くなったのだ。もう一度枕に顔を埋める。
 
それでもやはり8時半には完全に起きていた。ドミトリー長におはようと挨拶し、昨晩ナイトウォークした道を散策してみる。
 

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朝の澄み渡った九份は人も少なくて気持ち良い。
もし九份に訪れた際は、早朝散歩もしてみてほしい。また違った九份が見える。
再び宿に戻り朝食をいただいた時にはもう10時であった。
 
本来なら登ってきた九份の激坂を気持ちよく駆け下り、ぐるっと最北端を通り台北へとたどり着く予定であった。
 
街外れにあるここ九份には自転車屋はなく、大きな街に出るにはまずローカルバスを利用し、最寄駅(8km離れた)場所まで行かねばならない。
 
正直サイクルショップに持って行ったとてフレームにヒビが逝っているのは手遅れと見て間違いない。もうこの台湾でこの自転車にまたがれることは考えない方が良い。
 
それでも持っていくのはダメ元と、応急処置、飛行機輪行を円滑にしてもらうためだ。
真意は後ほど明らかになる。
 
まずは九份からのルイファンこと端芳へとバスで向かう。
 
皆、MRTという関西で言うICOCA、関東でのSuicaのようなものをピッと当て搭乗していた。のちに聞いた話だが、このMRTで鉄道、レンタカー、バス、買い物等ほとんどのことができたらしい
 
作っておけば良かったと毒付いてももう遅い、硬貨を数枚入れ私も乗せていただくことにした。
九份への道を思えば当然だが、バス内は常に激しく揺れ、右から固定できていなかった誰かのアタッシュケースが飛んできた。
安全が保障されていない分、そこらのアトラクションよりもスリルにあふれている。
 
本来ならこの辺りから最も近く栄えている基隆市へと持って行きたいところだったが、電車のアナウンスを聞き逃し乗り過ごしてしまった。
なので急遽百福というのどかな田舎へと降り立つ。
 
肩にずっしりとバックパック輪行ショルダーの重みがのしかかる中、15分ほど歩くとこの街唯一の自転車屋に辿り着いた。
 
Google翻訳を通してお互いの意思を汲み取りつつコミュニケーションを取った結果、やはりリアのひしゃげはどうにもならないそうだ。
 
せっかくなのでチェーンの切断、ペダルとディレイラーの取り外しをお願いした。
もう漕げないので最大限輪行の負担を和らげる。
気前の良いことに全て工賃なしで行ってくれた。
 

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ただの重い荷物と化した自転車を置くべく再び電車に乗り台北へと向かう。
本日宿泊するドミトリーは台北駅から徒歩10分である。
荷物もひと段落し、時計を見ると午後2時半であった。
 

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台北の観光ついでにレンタサイクルを借りることにした。一日1200円(高ェ!!)
各名所とされている場所にクロスを走らせていく。悪くない乗り心地だ。タイヤが太いからか衝撃吸収性に富んでいる。
 

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日本でも有名なマンゴーかき氷。
メディアに取り上げられることも多い。
ふわっふわの氷は口の中で溶け、マンゴーの風味がジワァと広がった。
 

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おススメされていた恋愛成就の寺。
しきたりが20行程度あるのでそそくさとその場を後にした。
そこまでしてkindle恋人は欲しくない。
 

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有名な寺。
最寄駅がすぐ目の前にあり、駅周辺はホームレスであぶれていた。
寺も見ていてそこまで愉快なものでもなかったのでさっさとパシャり出て行くことにした。
都心の闇を覗いた気がする。
 

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タンブラーを重ねたように見えるのは私だけだろうか。面白い造形である。
 
そんな台北市街を俯瞰で拝める場所がある。
 

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それが象山という台北101から5〜6km離れた場所にある丘である。
登りは階段なため、ふもとに自転車を置き、自らの脚で標高を築いていくこととなる。
 

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ぜぇぜぇと登ったり降りたりすること30分。おそらく最も見晴らしの良い場所へ。人に溢れる中カメラを構える。
 

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しかし、降りている際中に全く人がいないが、良い景色の場所に出た。
ここが穴場だったのかもしれない。
 

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完全に降りきって再び自転車にまたがった時にはすっかりと暗くなっており、台北市街はネオンの煌めきで満ちていた。
 

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夕飯ついでに台湾のBARに行ってみた。
何か月ぶりかのジントニックをあおる。
ソーセージ3本とカクテル3杯でお会計は5千円を超えた。
これならいつもの居酒屋でいいや。
 
ひさびさに強めのアルコールを入れたからか、強烈な睡魔と利尿がやってきた。
倒れこむように横になった
 

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本日はここまで
 
 
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美しい台湾(環島)一周サイクリング 12日目 宣蘭~九份

どんな景色があって
どんな人と出会って
どんなものを食って
どんな体験をして
どんなものと遭遇するのか
どんなことが起こるのか
やってみなきゃわからない、だからこそ面白い。
 
 
3/13 宣蘭
 
ピカピカに磨かれたシルバーのフレームに燦然と輝く太陽が反射し、より煌めきを増していた。
空が雲に覆われていない、いつ以来だろう。
たったそれだけのことに少し泣きそうであった。
当たり前がある幸せを噛み締めながら今日も私はペダルを踏む。
 

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本日は宣蘭から90km離れた九份へ。
九份と言えば台湾人気を確固たるものにしている台湾が誇る圧倒的な観光地である。
何しろジブリ映画「千と千尋の神隠し」の舞台とされている場所である。
日本人客も当然多く、ガイドブックの表紙を飾ることも多い。
そこに十分を経由して向かう。
この十分もまたインスタ映え等で日本人から絶大な支持を得る。
 

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澄み切った空の下、ルブで滑りの良くなったチェーンを掻き回す。
この辺りは台湾でも指折りの温泉街なようだ。
 

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行き方は2通りあり、2号を使い海岸沿いを攻めるルート、9号を使い峠ど真ん中をブチ抜くルート。
前述した通り、山奥の秘境十分を経由するため後者の9号山岳ブチ抜き大作戦で行くことになる。
そもそも海岸沿いは落石がひどく、所によると電車での移動を強要されるようだ。
 

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早速9号に乗り山の懐へ、勾配はそこまできつくなく常に7%程度の坂が続く、7%とはいえかなり長い距離を登ることとなる。
 

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標高はかなりの高さになり、宣蘭の街をを見下ろすことができる。
緩やかな傾斜、良い景観、ポカポカ天気も相まって大型二輪を乗り回すツーリストも多く見受けられた。
 

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丁度ボトルが空になったあたりで降りへと差しかかった。
一気に駆け下りると坪林という市街へ。水分補給と腹ごなしを行う。
 

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生地はサツマイモの天ぷらっぽい味。
サクサク感はあまりなくエビの部分が美味しい。
 

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しばらく休憩し重い腰をあげる。ここからは国道から外れ、日本で言う県道のような小さな道を行く。
予想通り先ほど登ってきた道が可愛く思えるくらいの激坂がいきなり立ちはだかる。
撤底的に脚と心肺をイジメる。
 

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今回はパンク頻度が高い。元凶の小さな針を抜いてやる。
こればかりは対策しても回避が難しいから仕方がない。
 

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短い距離だが山々が既に下に見えていた。
 

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一区切り部分。ここまでの高標高でさえ寺院が建てられている。
建てるの苦労しただろうな。
ボトルが空になることを見越して、ペットボトルの状態でもう一本バッグに忍ばせておいたのは正解だった。
 

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まだもう少し登りは続くようだ、気合いを入れ直しやや張りつつある腰を伸ばす。
重いバッグを背負いつつ登ると腰にもダメージが来る。
 
最初こそ体重移動めちゃくちゃなフォームで登らねばならないような勾配が続いたが、徐々に落ち着きを取り戻しやがては降りへと変わっていった。
 
気持ちの良い下りを満喫する。登りきったものへのご褒美のようなものだ
もっとも気持ちいい瞬間かもしれない。
 

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ほどほどにブレーキをかけつつ降りていると道路の脇でモゾモゾと蠢くものが。
 

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これは…アルマジロか?
白い身体の背中が厚そうな鱗で覆われており、面構えは目がぱっちりしており可愛い。
前に見たディスカバリー系の番組ではアメリカ大陸等にいた記憶があるのだが…なぜアルマジロがこんな所に。
 

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しかもかなり大型である。私の手と比較していただければ一目瞭然であろう。
後にわかったことだがこいつはセザンコウという生物であり、絶滅危惧種に指定されている。
世界一密売されている種であり、ハンターや密売人の手によってその数をみるみる減らしているのだという。
台湾の方の何人かに聞いたが、生で見たことは一度もないと言う。
ものすごく貴重な出会いだったのかもしれない。
 

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何枚か写真をいただき、バイバイと別れを告げる。あの小さな後ろ姿が悪いハンターに見つからないことを願う。
 

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センザンコウの興奮覚めやらぬまま十分へ。
鉄道の上を幾人もの人が歩いている。
ユニークな街だ
 

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ところどころで願い事を書いた紙気球?のようなものがあがり、その街全体がお祭りのような雰囲気を醸し出していた。
自転車を停め、人口密度の高いその場所を歩いてみる。
 

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やはり日本人が多く耳に入る言語は店員のカタコト日本語か、観光客のヤバーイ、カワイイといった戯言ばかりであった。
日本人がいない方が気が落ち着くな…。こちらへきて12日目、私はすっかり変わってしまった。
 

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一応私も願い事を飛ばす体験をしてみる。
1回600円程度。写真を撮ってくれるサービス付きだ
4つの願い事を書かされる。
 
幸せの尺度を他人に委ねない。
自分を曲げない。
健康第一。
幸福に生きる。
 
願い事というよりは意気込みではないだろうか。(セルフ突っ込み)
自分を曲げないの文字が曲がりまくっているため、信ぴょう性は皆無である。
 

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近くにデカめの滝があるらしいので寄ってみる。岩手県のを連想される。綺麗な場所ではあるが、滝までは15分ほどの徒歩を強いられる。これが地味にしんどい。
 
時間は14時40分、九份に向かうわけだがそのためには基隆という場所に行く必要がある。そして例により山を越える。
分が既に八方塞がりなほど山に囲まれているのでどのみち峠越えは必須なわけだが。
 

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ガクつく脚に鞭打って本日3回めの峠登り。ここも中々の激坂である。
そして最も怖いのが十分に大量に停まっていた観光バスが九份方面に来ることである。中にパンパンに詰まっているであろう数多の日本人に車窓越しに峠をゼェゼェ言っているところを見られるのが心底嫌であった。
幸い?なことに観光バスに一度も追い抜かされることもなく基隆市まで一気に行くことができた。
脚はパンッパンである。
 

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本日は距離に対しての獲得標高の比率がいかつい。
このまま真っ直ぐ15kmほど走れば九份だが少し寄り道7kmほど逸れた場所にある村がそこそこなの知れたニャンコ村なのだ。
猴硐貓村
猫好きの私として見過ごせなかった。
 

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立地が立地だけにまた激坂を登ることも覚悟していたが、そこまでではなくほぼ平地でたどり着くことができた。
 

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ニャンコはみなダルそうにしていた
ルールを破り触ろうとする者、無邪気に追い回すこども、頻繁に来る観光車。
観光の出汁に良されたニャンコが少しかわいそうに思え、センザンコウインパクトが強すぎたことも相まってあまりテンションもあがらなかった。
しかし、屋外の猫を撮る機会も少ないため台湾の中では比較的お気に入りの場所にはなった
 
さて、いよいよ最終地点九份へ。
行ったことのある人間ならわかるが九份はかなりの高所にある。
これが旅最後の最後の激坂だろう、バスとタクシーでパンパンな激坂の合間を上手いこと登る。
 

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たどり着いた
だがここまできたら最後まで、九份の最上を目指そう、テンションもあがり標高もあがり景色も良くなっていくその刹那
 
ガッキィィイ!!!!!!
 
轟音が轟き、周りの観光客も一斉にこちらを振り向いた。
自分でも何が起こったのかはわからない。ただペダルを踏んでも何かが引っかかったように動かない。
路肩のバス停に寄せ俯瞰で愛車を覗き込んだ瞬間、硬直した。
 

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絶句。
こんな壊れ方見たことがない。
なぜこうなった?とりあえず六角レンチでリアディレイラーを外し、ホイールを外す。
そこにはステージ4の末期ガンのような致命傷があった。
 

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これはどうしようもない。
無論自分での修理は不可能、台湾の自転車ショップでもお手上げだろう。
メーカーお問い合わせ案件だ。
 

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人間本当に悲しいときは涙も出ない、ただ呆気にとられ現実逃避するように九份の高みから見える夕日を眺めていた。
しかしいつまでも呆けているわけにはいかない。俺はできることをしよう。畳んで輪行袋に詰め宿へ。
 
それは自転車旅としての終焉を意味していた。
心なしか悔しさは出てこなかった、
1119(km台湾の9割5分は走破し、残すは台北への雑魚道。
ここまでよく走りきった、自転車もよく俺に応えてくれたというのが自己評価である。
 
ショックのデかさと、愛車がこんな状態にもかかわらず自分だけ九份を楽しんでいいのかという自己嫌悪もあった。
しかし、ここまで私を運んでくれたスーパーコルサのためにも一眼片手によるの九份へと繰り出した。
今回泊まった宿がナイトウォークという企画をしていたのでそれに便乗することにした。
 

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自然、古き良き建造物、賑やかさ、写真映え。どれをとってもいい街ではないか。
日本人が多い以外は。
 
明日からどうすっかなと考えながら瞼を閉じ神経を遮断した。
 

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本日はここまで
 
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美しい台湾(環島)一周サイクリング 11日目 花蓮~宣蘭

文明が発達し、地図でさえ電子化される時代へと移り変わった。最たる例がGooglemapである 。
しかしそんな利便性に長けた時代でも実際に赴かなければ予想し得ない事態もある。
 
 
3/11  花連
 
天気はにわか雨と表示されていた。
どう捉えれば良いのだろうか。
ドミトリーの重い扉を開けると上空には曇天、手のひらには冷たい雨粒がパラパラと滴り落ちていた。
 

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本日は台湾でも比較的大きな街、宣蘭まで。
最短で行けば100kmちょいであるが、本日は少しばかりの寄り道をしたいと思っている所存だ。
雨といっても走れないほどでは無いので、濡れることは割り切りつつ9号国道沿いに歩みを進める。
 

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太魯閣公園への導が出たのでこれに従う。
そう、今回の目玉となるのがこの公園である。
実は世界的なクライミングレースでもこちらの地形がステージとなっている。なぜなら山頂付近でも氷河がないためである。なので3000〜4000m近くまで平気で自転車で登ってしまうだとか。
無論今日そこまで行くつもりはないが2〜30km進んだところまでは行こうかと考えている。
 

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入口の記念碑、観光客が押し寄せATフィールドを張っていたがなんとか隙をついてパシャることができた。
 

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さて、登るぜ、1日丸休んで回復しきった筋肉がバクンと増幅し、タイヤが土砂を巻き上げ唸りを上げる。
 

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徒歩禁止の標識がある場所に自転車で登って良いのだろうか、まぁヤバそうなら帰ろうか。
現に徒歩もチラホラと見かける。
 

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トンネルを抜けるとそこは自然が作り出した灰の岩国であった。
壮大という言葉でさえ陳腐に感じる自然芸術は言葉を失わせた。
今日に限って言えば雨が降っていることはバルコニーの雰囲気を醸し出す付加価値として充分な仕事をしていると言える。
しかし、落石も多いためほどほどにはしてほしい。
現に日本人が一人落石で死んでいる地帯でもあるのだ。
死に対する抵抗は無かったが少しビビってしまった。やはり私は生に対する執着を捨てきれずにいるのだろう。
 
 

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序盤こそ緩やかな傾斜であったが中盤からは本領を発揮してきた。勾配10パーセントを超える坂が続き、たまらずインナーに落とす。
景観はずっと力強く、これを見ずに台北でタピオカだけすすって帰るのは非常にもったいないと個人的には思う。
 

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霧越しに見える吊り橋や、渓流に溶け込む寺院など、RPGで見るような風景にこころ奪われながらもさらなる標高を目指す。
自然により圧迫された道幅により時折ボトルネックのように1車線になり、その度に観光バスやタクシーが渋滞を起こしていた。
観光バスに詰め込まれている者はヨーロッパ系や欧米系が多く、やはりこの辺りの人間は自然や歴史的建造物目的に来るんだなと一つの発見があった。
 

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公園入り口から20kmほど登った先、標高500mほどの場所にGooglemapの公園はピンを指していた。
景観も岩崖を見上げることから見下ろす方に変わってきたあたりだ。
宣蘭まで行くことも見据えてこの辺りが良い塩梅と判断、舗装された道を駆け下りる。
 
この道を自転車で走れたことを私は一生忘れないだろう。
 

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黒いシューズと鋼色のフレームを灰の土砂で汚し降り切ったのは12時であった。
 
宣蘭までは90kmと出ていた。 
明らかに余力と見合わない距離に思わず二度見した。
 

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左手には雄大な山岳、右手には落ち着いた海を構えて9号線で弱風を切る。
雨が止み風が弱いだけでも恵まれた天気と定義できる。
 

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環島一周でも公式コースとされている当道路だが明らかに自転車禁止を意味する看板が行く手を阻んだ、2kmほどバックし検問業務に精を出していたポリにこの画像を印籠の如く差し出した。
そこで得た情報によると「上の段を自転車で走るの禁止」の意味だそうだ。
つまり車にまみれ道路を走る分には構わないということだ。わざわざこんなわかりづらい看板立てるなよと毒づきながらも距離を詰めていく。
 

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海面を凝視すると、空色とネイビーな色ではっきりと別れていることに気づく。海底ベルトというやつだろうか。
 

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断崖に無理やり道路を取ってつけたような当9号がどんな道であるかは想像に難くなかった、10〜30分かけて登っては5分で駆け下りるを繰り返す。
ルブは落ち切り、カピカピのヘドロを纏ったチェーンが、水分を失い憔悴しきった生物のようにカラカラカラと音を立てて歪んでいた。
 

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上画像を見ていただければ道の熾烈さがお分かりになるだろう。
相当な高度から撮っている
かくいう私も脚筋、呼吸器共に疲労は深く、魂だけで持っているような者であった。
コンビニや商店の無い地帯が続き、空腹が私の脳を支配した。
ハンガーノックは感覚が空腹を覚えた時には既に手遅れである。
 

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もうダメかもしれない、その矢先に高標高から見晴らしたのはベネツィアをも彷彿とされるような水の都であった。
無論宣蘭ではなくまだ30km程度あるのだが、ようやく食にありつけるという安心感は私のスピリッツをつなぎとめた。
 

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乾麺でエネルギー補給。味は熱すぎてよくわからなかったが、とにかく啜った。
 

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辺りはすっかりと暗くなり、今回ライトをつけ忘れてきてしまったためそこは悩みの種であった。しかし、かろうじて市街地に入っていたため、街灯に照らさらた路面はありありと宣蘭までの道しるべとなり、私を導いてくれた。
そういえば暗くなっても走るという経験はこの旅では初めてな気がする。
日本縦断の際は度々そんなこともしていたが。
 

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8時前に到着
距離は150km程度だが、獲得標高はいかついことになっているであろう。
 
ホテルに荷物を置き熱いシャワーを浴びた。洗濯機にウェアをぶち込んで夜の宣蘭へと出る。
 

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大きな夜市があったのでタピオカ片手に舌鼓を打った。
 
全力で漕ぎ全力で食べ全力で寝て全力で楽しむ。そして全力で汚れる。
 
旅の醍醐味を象徴したような1日であった。
 
本日はこれでおしまい。
 

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